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3月もあっという間に下旬です。

桜も開花も例年より早く、

地域によっても異なりますが、東京ではだいぶ咲き進んでいます。

 

今回のMasohoお軸コーナー!←いつから?

春水満四沢 (しゅんすいしたくにみつ)

陶淵明(とうえんめい)の

四時の詩という詩に、

春水四択に満ち 

夏雲奇峰(かうんきほう)多し

秋月明輝(しゅうげつめいき)を揚げ 

冬嶺孤松(とうれいこしょう)秀(ひい)ず

 

意味は、寒さが徐々に緩むとともに雪や氷が解けだし、

川や湖や沼はそれを受け、満々と水がたたえるようになる。

冬の身を切るような冷たさもなくなり、

春の水は私たちの心身に喜びと潤いを与えてくれる。

まさに、春の訪れを告げてくれるような詩ですね!

陶淵明先生!!

素敵すぎます!

 

 

春のお点前といえば、

釣釜

透木ですね。

4月に入ると、

表千家では釣釜

裏千家では透木

流派によって多少の違いはありますが、

春を代表するお点前です。

 

 

 

透木とはどんなもの?

 

 

初心者の方だと、

初めて耳にする方も多いと思います。

透木とは、

透木釜を炉壇の上で支えるもので、

拍手木形の木の事です。

元は敷木という名称が転じて

透木(すきぎ) になったといわれています。

透木には、

大きな羽が付いた透木用の釜 透木釜 を用います。

 

 

透木の趣向とは

 

旧暦では、4月の半ばから春の土用に当たり夏を迎える準備をしていました。

透木釜のような大きな釜で炉を覆うことで、お客様に火気の暑さを感じさせないといった工夫の意味があります。

 

 

透木の大きさと材質

 

大きさは、炉用と風炉用があります。

は、

長さ 約11cm  (三寸九分)

幅  約2.1cm  (七分)

厚さ 約1.2cm  (四分)

 

風炉用は、

長さ 約9cm  (三寸)

幅 1.8cm  (六分)

厚さ 0.9cm  (三分)

 

材質には、

利休好み 厚朴(ほお)

宗旦好み 桐(きり)

 

裏千家では、

竺叟(表千家如心斎の弟さん)好みの桜の木だったり、

円能斎好みの梅の木などがあるようです。

 

 

 

透木釜の種類

 

 

透木には、平たく羽のついている釜を用います。

 

 

裏鏊釜(うらごうかま)

 

古書によりますと、千利休が所持されていた、

天明作の餅のいり鍋(鏊といいます)の底が見事だったので、

与次郎に依頼し、逆さに打ち返し底の部分に釜口を開けて、鐶付と底を新たにつけて釜にした伝わります。

 

 

 

桜川釜(さくらがわかま)

 

能の狂女物の、世阿弥作・桜川 

日向の少年、桜子(さくらご)は貧窮のため、人買いに身を売りますが、

母は我が子を探して物狂いをします。

三年後、常陸の国の桜川で我が子が川に落ちてしまったのではないかと、

川面に浮かぶ桜の花を網で掬う痛ましい母の姿がありますが、

なんと、母子がその地で再会するというお話です。

 

この物語を表現した釜が、利休好みの桜川釜として伝来しています。

釜師・西村道仁作で、網目模様に桜の花の模様が散りばめられています。

 

 

 

達磨釜(だつまかま)

 

胴と底の境目が算盤珠(そろばんだま)のような形です。

達磨とは、数珠(じゅず)の珠のことで、

数珠を構成する珠の中で一番大きい珠を「母珠」(もしゅ)といい、母珠を達磨ともいいます。

 

 

 

平蜘蛛釜(ひらぐもかま)

 

 

松永久秀が自らの爆死のために爆薬を仕込み、ともに爆散するという衝撃的な描写で有名な釜。

信長公記には、

平蜘蛛釜に関する記述はみられないそうなのですが、

山上宗二記では、

松永久秀が織田信長に侵攻され信貴山城にて自害する時に、一緒に失われたとされています。

 

這いつくばった蜘蛛の姿を思わせるような釜。

 

松屋名物集には、

落城した信貴山城から「平蛛ノ釜ツキ集メ持ナリ」と破片を集めて復元した記述が見られ、

天王寺屋津田宗及 茶湯日記他会記には、

平くも釜」を使用したという記載が残っていたそうです。

 

 

 

炉の透木の準備

 

 

1、五徳を外し、灰の四隅を掻き上げ、湿し灰を蒔き仕上げます。

灰が低いと炭を次いでも湯の沸きが遅くなるので、注意が必要です。

敷香をして下火を入れます。

 

2、炉壇の左右中央に透木を入れます。

釜の羽が小さい時は内側よりにおきますが、中に入れすぎても焦げてしまうので気をつけます。

 

3、透木釜を懸けます。

 

※難しいことはないと思いますが、釜や羽の大きさによっては気遣いが必要です。

 

 

 

今回は、春のお点前 透木釜 をテーマにしてみました。

季節感をしみじみ感じられ、過ぎ去る時の尊さを身にしみて実感します。

そんな茶道に感謝!

では、ごきげんよう〜♪

 

 

 

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