濃茶のお点前にかかせない、茶入
茶入は 仕覆 に入っています。
緒の結び方が正しくないと、お点前に差し支えてしまいます。
仕覆の緒の結び方・休めの緒の結び方
をおさらいしてみます!
茶入の準備
まず、覚えておきたい茶入の準備。
①茶入を箱からだし、乾拭き。
茶掃箱(ちゃばきばこ)も準備します。
②茶入の口に漏斗(ろと)をのせ、茶杓で茶を入れます。
漏斗を使わずに入れてしまうときもありますが、使った方がこぼしません!
抹茶は、客1人点前茶杓で約3杓、水屋茶杓で約2杓。
③小羽根で、漏斗についた茶を掃きます。
④水屋巾で茶入の口を拭き、蓋を閉めます。
仕覆の緒の結び方
抹茶を入れたら、いよいよ茶入を仕覆に入れ、緒を結びますよ!
※短緒の場合です!
①仕覆に茶入を入れて、打留を向こうに向けます。
②左手でつかりを押さえて、右手で緒を手前に引きます。
③右の緒を上から左に交差させます。
(右手が上になります。)
④手前の輪を下からくぐらせ、左手に渡す。
⑤左右を緒を左斜め上になるように、引きます。
⑥左の緒を折り曲げるように、右に倒します。
⑦上の緒に下の緒を下から上にかぶせてくぐらせ、一回結びます。
⑧最後に形を整えます。
茶入のしまい方
茶入の蓋は、象牙でできていて、裏側には金箔が張られています。
『象牙』や『金』は毒消しの意味がありました。

茶も命がけだな。
繊細にできているので、優しくていねいに扱います。
茶入だけではなく、お道具全般に言えることですね!
①茶入の蓋を、乾いた水屋巾で優しく拭きます。
②茶入の内部、口をよく拭き、全体も拭きます。
③茶入れの蓋を閉め、左手に仕覆を持ち、茶入をおさめます。
休めの緒の結び方
茶入れを仕覆に入れた後は、休めの緒の結び方になります。
仕覆の裂地は由緒あるものが多く、痛まないように紐を結ばずにしまいます。
茶入れの中が空という印にもなります。
①右の緒を左の緒に交差させます。
(右の緒が上になります。)
②右の緒を左の緒の下にくぐらせ、斜めに伸ばします。
ここまでは、緒を結ぶ時と同じです。
③下の緒を上の緒にかけ、上の緒を打留の上からからげます。
④最後に形を整えます。
茶入 は、茶人にとってまるで宝物のように扱われてきました。
御物袋におさめ、挽家に入れられ、内箱、外箱、仕覆箱、茶入の蓋箱・・・。
だからこそ、優しく丁寧に扱いたいものですね!
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