5月に入り、『炉』から『風炉』へ移り変わり、茶席も初夏の装いです。
5月のご銘を集めてみました。
若楓(わかかえで)
楓の若葉楓です。
秋の紅葉もさることながら、初夏の若葉の美しさもまた格別のものがありますね。
吉田兼好の『徒然草』
卯月ばかりの若楓、すべて、よろずの花紅葉にもまさりてめでたきものなり。
鹿の子(かのこ)
子鹿の事です。
鹿は夏に産まれるそうです。
着物の絞り染めにも、『鹿の子』というものがありますね。
お宮参りなどに着用されることが多いようです。
飾太刀(かざりたち)
五月飾です。
一本太刀は太刀掛(飾台)に立てたものです。
子供の日の、ご銘にふさわしいです。
競馬(くらべうま)
京都の上賀茂神社で5月5日に行われます。
もとは陰暦五月五日に、天下太平や五穀豊穣祈願のために行われました。
麦秋(ばくしゅう)
秋を想像してしまいがちですが、麦の収穫の時期をさします。
むぎあきとも呼ばれています。
早乙女(さおとめ)
田植を行う女性のことです。
田植の祭儀にかかわる女の人が田の神に仕える装いとして、
紺の単衣に赤い帯、白い手拭をかぶり、紺の手甲脚絆、菅笠のそろいの姿で一列にならんで田植えをしたという歴史があります。
薫風(くんぷう)
初夏、若葉の香をただよわせて吹いてくるさわやかな南風のこと。
時候の挨拶などにもつかわれます。
小満(しょうまん)
二十四節気の一つで、陽暦で五月二十一日ごろ。
万物が次第に成長して、一定の大きさに達して来るという意味です。
葵祭(あおいまつり)
5月15日に行われる京都の上賀茂神社、下鴨神社の大祭のことです。平安時代の宮中では祭といえばこの祭と言われるほどでした。
御所から参向する勅使らの冠を、葵桂で飾ったことから葵祭ともい
い、石清水八幡宮の南祭に対し北祭ともいいます。
上賀茂神社
『源氏物語』葵祭見物の場面での光源氏の正妻、葵の上と年上の愛人、六条御息所との確執が描かれています。

いつか、行ってみたいものだ!
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